隆兵そば
2021年11月16日

アク

黒豆を炊くと大量にアクが出て来ます。
最近は、豆や野菜のアクを取らずに調理するやり方も流行っているようですが、僕はアクは徹底的に取り除きます。

アクを取らない理由は、アクに栄養があるかららしいですが、僕はアクは、野菜や豆からの「取ってくれ〜」というサインだと思います。
アクを取らない事で、確かに味も濃く感じるでしょう。
しかし、その濃さは食材の表面にある濃さの表れです。
僕が表現したいのは、濃さではなく奥深さ。
奥深さは芯(真)の部分に宿ります。
つまり、表面的な濃さを調理過程で出してしまうと、その濃さに邪魔されてしまい、奥深さを感じる事は出来なくなります。

また、栄養の面でも、実は数値だけで測ればアクに高い値が出るのかもしれないですが、人間の身体に食べ物や飲み物が入るときに、その数値がそのまま体の栄養になるとは僕は思わない。
つまり、アクや濃いものは浸透圧が悪いのです。
なぜなら栄養として身体に吸収する為には分解することが必要で、濃ければ濃いほど、その分解にかなりの体力を使います。
現代人は肉や魚や砂糖を豊富に摂取して栄養過多と言われております。
栄養過多の生活をおくり続け、分解し続ける身体に、また分解が必要な形で食材を入れると、身体に良いはずがありません。

和食が身体に優しいと言われる理由は、手間をかけてアクなどを取り除き、身体に入ったものの吸収を体力をかけずに行う事が出来るように調理するからです。
ですから、逆に、僕も昔少し居ましたが、禅寺なんかでは皮ごと調理しますが、それは肉魚を食べないから、野菜の皮なども摂取して栄養バランスをとるワケです。

数値だけで見るのではなく、その場その場に応じた形で総合的に見て身体に優しく、そしてもちろん口福である必要がある。
美味しいとはそういう芯のある味のことだと思います。

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