2022.10.25
鏡板製作プロジェクト 第四話
鏡板製作プロジェクト 第四話
本日は二度目の打ち合わせの為に芸大へ伺いました。とても気持ちいい秋空です。
前回からの修正を踏まえての鏡板のプレゼンと、切戸口の横に描く竹の絵のご提案をして頂きました。
昔の竹の絵は竹が三本ありましたが、今回は二本にして筍を配置。そして金粉を少し蒔き月明かりを表現しています。
桂のある洛西地域は極上筍の名産地として有名ですので、それを描かない手はないなぁと前回に提案させて頂きました。
竹の細かい表現は改善の余地ありとの事になりましたが、構図としては素晴らしいものだったと思います。
3つの筍が子供達、二本の竹が親を表し、穏やかで住みやすい洛西地域の繁栄を期待させてくれます。また、二本の竹は鏡板の高砂の松と離宮の住吉の松にも連動し、良き夫婦の象徴にもなります。
そして桂は月の名所でもあります。
桂離宮は月を愛でる壮大な装置でもあり、桂から見る月は古来より美しいと言われて来ました。
その月も表現に入れようと提案させて頂き、月明かりという形で表現する事となりました。
地域性を踏まえた能舞台が地域の誇りになり、地域の交流の場になっていく。こんな素晴らしいことはないと感じます。
実際の作画は年が明けてからになりますが、また少しずつ色々と紹介していければと考えております。