第九回新蕎麦俳句大賞発表
第九回 新蕎麦俳句大賞発表
今回もたくさん投句をしていただきありがとうございました。
ではさっそく発表させていただきます。
以下、嵯峨野俳句会主宰の才野洋先生の選と評です。
◆主宰賞(大賞)
新蕎麦を今年も食す共白髪(静岡県MYさん)
評:編集部員全会一致による入選でした。「共白髪」の言葉が魅力的です。長年連れ添ってきた伴侶に対する感謝や愛情が感じられます。「今年も」と言うことは、去年までもそうだったし、来年以降もそうだということでしょう。
◆編集部賞
新蕎麦やローカル線のひとり旅(吹田市NAさん)
評:中七・下五から、都会を離れた一人旅で心をリセットしている作者の姿が想像できます。蕎麦の名所を旅しているのかも知れませんね。
◆佳作
椅子の背に特大リュック走り蕎麦(東京都FOさん)
評:大きなリュックサックを椅子の背に掛けて新蕎麦を食べている人物。旅行でしょうか?或いは学生か若い勤め人か。いずれにしても楽しい休息時間です。
新そばを家族で食べる給料日(長浜市NNさん)
評:美味しいものを家族で食べることほど楽しいことはありません。ちょっと懐具合に余裕のある時には、外で食べてみたいものですね。
一合の昼酒分かち走り蕎麦(東京都TOさん)
評:美味しい食べ物には美味しいお酒が欲しいもの。一合を二人で分ければ一人あたり五勺ほど。午後の仕事に差し障りはありません。
以上のような結果となりました。
受賞者の皆様おめでとう御座います。
主宰賞と編集部賞の方には賞品を発送させて頂きますので、今しばらくお待ち下さい。
さて本年は米不足に熊の襲来など自然に纏わる問題が多々あったように感じます。
蕎麦屋としても、筍が虫や猛暑の影響で大被害を受けて入荷がなかったり、様々なものが値上がりして大変な一年となりました。
来年はもう少し落ち着いて平穏な一年でありますよう願いたいです。
ただ、今年はご来店いただくお客様が大幅に増えた飛躍の年でもありましたので、来年も良い仕事が出来るよう精進します。
では少し早いですが、皆様良いお年をお迎えください。
修復の山門ひそと成道会 隆兵