2014.08.01
蔵王堂光福寺
第49回は、桂探訪第7章「蔵王堂光福寺」です。
南区久世上久世町にある蔵王堂光福寺は、洛西観音霊場第十九番札所です。
桂川に架かる久世橋の西、新しくできたJR桂川駅からは北東に位置する蔵王堂光福寺は、平安京の表鬼門比叡山に対し、裏鬼門として、王城鎮護の役割を担うお寺であったそうです。
こちらのお寺では毎年8月31日に、国の重要無形民俗文化財指定の久世六斎念仏が行われます。
まだ桂の地蔵寺で六斎念仏が行われていた頃、主人は太鼓のヒーローで子供たちから「太鼓の隆兵ちゃん」と呼ばれた人気者(あくまで自己申告です。(笑))でした。桂の六斎念仏は戦争で途絶えてしまい、長い時を経て復興を果たしますが、8年ほど前から高齢化と後継者・人手不足のため、残念ながら今は行われておりません。
当時から六斎を演じる者として、この蔵王堂光福寺で行われる久世六斎のレベルの高さには一目置いていたという主人。桂の六斎は踊りの演目が多かったようですが、久世の六斎は太鼓曲が豊富で、その技術力も秀逸、獅子舞や蜘蛛が出てくる演目などもあり、見応えがあります。
私も嫁いできた次の夏に初めて連れて行ってもらいましたが、古来、「京の七つ森」のひとつと言われた「蔵王の森」の名残を感じられる幽玄な場所で、こんなに地域色の濃い充実したお祭りがあるとは驚きでとても感激したことを憶えています。屋台も多く、地元の方たちで大変賑わっていました。
演目の開始は20時頃です。〇隆兵そばで夜のお食事を楽しまれた後の余興にぴったりの時間です!澄んだまあるい井戸水で仕上げたお蕎麦とお料理がすうーっと入っていった身体に、和太鼓の拍子が気持ちよく馴染むこと間違いなしです!