2016.10.10
京都らしい蕎麦を求めて
新しく始まりますこのブログは、隆兵そばの作りかたと題して、店主の思いや日々のことなどを記していこうと思います。
さて、初回は隆兵そばのスタイルについて少し書かせていただきます。
隆兵そばは純粋な蕎麦屋ではありません。何故ならコース料理しかないからです(毎月末最終日は単品営業してます!)
大学を卒業してから東京の飲食店で四年ほど働いていた時に、神田の老舗蕎麦屋へ食べにいきました。京都生まれ京都育ちの私には粋という言葉は実感としては感じた事がありませんでしたが、そこで初めてこれが粋か!と大いに感激しました。
昼下がり、一人又は少人数で店に入り、ぬる燗に板わさ焼き海苔、騒がず、長居はせず、それぞれがそれぞれの世界に浸り、最後にツルッと蕎麦を食べ店を後にする。
何と洒落た事かと感じました。
しかし、自分が京都で開店するにあたり、その江戸スタイルをそのまま京都へ持ち込んでも馴染まない事は分かっておりました。
京都は京都のスタイルで。それが隆兵そばのスタイルになりました。
そして京都は京都でも、西の端の桂という地。この地にふさわしいのは雅な京都ではなく、鄙の料理だと。幸い素晴らしい井戸水が湧きますので、それを活かそうと川魚料理を始めたのはつい三年ほど前になります。
そんな流れの中、うなぎ鍋という新たな名物も出来上がり現在に至ります。
ザックリとした説明になりましたが、今後、このブログでは一つ一つに突っ込んで書いて行くこともしたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。