新蕎麦俳句入選発表!
9月から募集した新蕎麦俳句にたくさん投句をいただきまして、誠にありがとうございました。
嵯峨野俳句会の皆様による選句による入選を発表させていただきます。
句の鑑賞文は嵯峨野俳句会主宰 才野洋先生によるものです。
主宰賞にはお食事券2名様分、編集部賞には蕎麦茶サイダー3本入りを、それぞれ贈呈させていただきます。
来年も募集する予定です。佳作の方々も次回は賞を目指し、ぜひとも投句して下さいますようお願い申しあげます。
主宰賞
新蕎麦と酒の一合だけでよし (神戸市kk様)
編集部賞
新蕎麦の命の踊り迎えつつ (東京都tk様)
佳作
新蕎麦や湖見ゆる丘登り来て (京都市mm様)
新蕎麦に魂込める友の腕(京都市my様)
新蕎麦でほころぶ母と語り合う(大阪府sr様)
鑑賞
新蕎麦と酒の一合だけでよし
酒好きな選者の好みが些か入ってしまいましたが、「だけでよし」と言い切っていることが、新蕎麦の風味を良く表していると思いました。やはり美味しいものは美味しいお酒と一緒に楽しみたいものです。
新蕎麦の命の踊り迎えつつ
新蕎麦の風味を「命の踊り」と表現したところが力強く感じました。また「食べ」と言わず「迎え」としたところが、新蕎麦の命を自分の体に受け入れるという、感謝の気持ちが感じられました。
新蕎麦や湖見ゆる丘登り来て
形の整った良い句だと思いました。この作者による「桂川の辺の蕎麦店の景色の俳句」を今度は見て見たいものです。
新蕎麦に魂込める友の腕
店主の友人の作でしょうか。「友の」が直接的過ぎるとも思いましたが、店主に対する信頼感の感じられる句です。
新蕎麦でほころぶ母と語り合う
「ほころぶ」は「顔つきがやわらぐ」の意味ですね。親子の情愛の感じられる句です。
以上、嵯峨野俳句会 主宰 才野洋先生による鑑賞でした。
さて、いよいよ今年も残りわずかとなりました。
この時期にぴったりの季語があります。「数へ日」。年末の残った日数が指折り数えられる感慨、そしてその向こうには新年を迎える年用意の慌ただしさがあるという季語です。
数へ日や無事と揮毫の軸をかけ 隆兵
今年も一年どうもありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
○隆兵そば 中村隆兵 九拝