第三回 新蕎麦大賞 発表
第三回新蕎麦俳句の結果が出ました。
今回はネット投句がかなり多く、店内投句と合わせて200ほどの投句がありました。
年々投句数が増えることに喜びを感じ、日本文芸文化発展に少しでも寄与出来ることにやりがいを感じている次第であります。来年も開催いたしますので、是非またチャレンジして下さい!
尚、主宰賞、編集部賞の御二方には後ほど賞品を贈らせていただきます。今しばらくお待ちくださいませ。
ではさっそく発表です。以下、選考並びに鑑賞文は嵯峨野俳句会主宰 才野洋先生によるものをそのまま載せております。
主宰賞
*大阪府 E Iさん
新蕎麦や卓にととのふ杉の箸
いかにも美味しそうな情景が目に浮かびます。「卓にととのふ」ですから食べる前ですね。これから美味しい新蕎麦を食べる期待感が感じられます。上五を「新蕎麦や」で切って、中七・下五に、その近景を合わせたことも、熟練した俳句の技を感じます。
編集部賞
*愛媛県 M Iさん
新蕎麦の蕎麦湯飲むとき目をとじる
美味しさに満足している作者の姿が想像されます。食べ終わって今一度おいしさを思い起こしているのでしょうか。「目をとじる」というフレーズが、作者の気持ちを全て表現しています。
佳作
*愛媛県 K Sさん
新蕎麦や一句書きたる箸袋
さり気ない動作に魅力があります。その句を投句されたのでしょうか?蕎麦も俳句も好きな作者なのでしょう。
*群馬県 H Cさん
新蕎麦や秘湯の宿の漆椀
私もそのような宿に行ってみたいものです。「漆椀」が良いですね。
*東京都 A Sさん
新蕎麦を供えて妻の七回忌
蕎麦好きの奥さんだったのでしょう。伸びないうちにご一緒に召し上がってください。
以上、力作揃いでした。
さて、今年も残すところあとわずかになりました。
今年は元号もかわり、自然災害も多く、日本にとっては激動の一年であったと思います。
来年は災害もなく、平和で文化的な日本になることを祈念し、毎年恒例の私の稚拙な一句で締めくくりたいと思います。
皆さま良いお年を、そして令和二年も何卒よろしくお願い申し上げます。 ○隆兵そば 店主 九拝
朝七時年越し蕎麦の打ち上がる