端午の節句の飾り

第35回は、端午の節句の飾りの紹介です。

〇隆兵そばは、残念ながら店内がとても狭いため五月人形を飾る場所がありませんが、三年前の長男の誕生をきっかけに、せっかくだから店に飾れるものを、と初節句の折に切り絵作家さんに作っていただきました。壁に掛けられるので場所を選びませんし、何よりその洗練された作品がとても気に入って大事に飾ることにしております。

五月人形に選ばれる金太郎や桃太郎。私たちは桃太郎を選びましたが、お供の動物たちが桃太郎のわきから顔を出しているので、可愛らしさもあってとても良い雰囲気です。
後で調べてみたところ、鬼を退治することから災いを追い払うという意味があったり、桃から生まれた少年が「智・仁・勇」に優れた大将になったことにちなんで飾られるそうです。

そういえば、主人が息子にさせたい習い事のひとつが剣道です。
「ぼくの父ちゃんは、毎日、麺（面）を打っています！」と周囲に言わせたいためだけのようですが（笑）。
息子が父ちゃんのささやかな夢を叶えてくれるかどうかは置いておいて、剣道はその精神の柱となるものが、「智・仁・勇」なんですね。剣道連盟などの紹介を見ていると、何が正しいかを判断する「智」、相手の立場になって物事を考える慈愛の心「仁」、不安や恐怖を乗り越え信念をもってやり抜く勇気「勇」が渾然一体となったものだと書かれてありました。さらには「赤（智）・青（勇）・白（仁）」の三色でその精神を表した剣道人バッチというものもあるそうです。息子の胸にこのバッチが光る日がいつか来るのでしょうか。
どちらにしても、健康で、いつも笑顔で、人さまに迷惑をかけず、人のためになにかができるような人間になってもらえたらと願うとともに、親の私たちもそうでありたいと心がけながら店に立つことにしております！