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2010.09.01

桔梗

桔梗

第5回は、初夏から生けている桔梗(キキョウ)です。

「秋の野に咲きたる花を指(および)折りかき数ふれば七草(ななくさ)の花」と詠んだのは奈良時代の歌人、山上憶良です。
萩、尾花(薄)、葛、藤袴、撫子、女郎花とともに秋の七草に数えられる桔梗は、中国から朝鮮半島、日本に分布するキキョウ科の多年草で、六月から九月にかけて花を咲かせます。

古来は、万葉集で「朝貌(アサガオ)」の名でよまれており、別名「岡に咲く神草」という意味で「岡止々支(オカトトキ)」ともいい(岡に咲く『トトキ(釣鐘人参)』が語源との説もあります。トトキは小さくて細い釣鐘型のうす青紫色が大変可愛らしい花です。)、この花の咲くところから土岐という地名が生まれたそうです。鎌倉時代から栄えた土岐氏が本拠地を置いた場所ですね。
「更に吉」とあるので縁起の良い花とされたようですが、この土岐氏が、野に咲いていた水色の桔梗の花を冑につけて出た戦で勝利を治めたことから、家紋の図案として用いたそうです。
有名なのは、土岐氏の流れを汲む戦国時代の武将、明智光秀の家紋も水色の桔梗紋です。そして今話題の坂本龍馬も家紋に桔梗の図案を用いています(「組み合い角の桔梗」)。

大河ドラマ「龍馬伝」を欠かさず観ている主人の一番好きな花。
小さく咲いた花に、凛とした奥ゆかしさを感じます。

「庭の花」
庭の花
小さな小さな
花だけど
花がみんなでしゃべってる
小さな声でしゃべってる
またきいてみたい
花の声

これは、主人の小学三年生の姪っ子が作った、大好きな詩です。
私も小さな小さな花たちの声に耳を澄ませていたいなあと思います。