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2012.07.01

海苔

海苔のお話

第27回は、海苔のお話です。

海苔の嫌いな日本人はいない、とは言えませんが、おそらく多くの日本人にとって、海苔は白ご飯と同じく当たり前に食卓に溶け込んでいるものだろうと思います。
子供の頃、上顎の裏に海苔がはりついてなかなかとれずに必死に舌でもがいたことが何度もある私ですが、やっぱり朝ご飯に海苔は欠かせません。


日本人にとって当たり前の何気ないものが、丁寧に作られたとても美味しいものだと、感動もより大きい気がします。東京の丸山海苔店さんの海苔はまさにそういうもので、この度「佐賀のはしり」という有明産の最高級の焼き海苔をコース料理追加することにいたしました。コースの終盤で飯蒸しや温かいおそばと一緒に召し上がっていただきます。江戸そばのメニューで「花巻そば」と言えば、焼き海苔入りのかけそばのことです。美味しい焼き海苔はそれだけでお酒が呑めますので、追加メニューにもご用意しております。
「佐賀のはしり」の一番のこだわりは、筑後川が流れ込む有明海の一流浜で、一番網で採取された日本一の初摘みの新海苔だけを精選吟味したことだそうです。上品な香りととろけるような甘さが特徴です。
海苔は海水だけでは美味しくなりません。まず、森からの様々な栄養素が小川に溶け込んで川となって海に流れ込みます。その真水と海水が混じる三角州のところに栄養が一番たまっており、それが海流とぶつかり、その水流に沿ったところが一流浜と呼ばれる海苔の最高の産地だそうです。有明海の満潮時と干潮時の水位の差が大きいことも、甘みのある海苔ができる要因だそうです。(丸山海苔店さんのHPより)



ところで、海苔にはビタミンが豊富に含まれており、海苔に含まれるビタミンCは熱に強く、焼いても栄養素が壊れません。そばに含まれるルチンは、ビタミンCを含む食べ物と一緒にとると吸収率があがるので、栄養面でも海苔と蕎麦の相性が良いことがわかります。



「海苔」とは大和言葉ですが、日本人は、まだ言葉の無かった古来から食べてきました。奈良時代には朝廷に献上されており、いま話題の源頼朝も後白河上皇に度々献上されました。
その長い歴史から、日本人には海苔を消化できる遺伝子が組み込まれ、それは日本人特有の遺伝子であることが分かったそうです。これから先もずっと、日本の食卓に海苔がありますように。