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隆兵そば
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2014.03.17

焼きものの修理

140317

第45回は、焼きものの修理のお話です。

私たちが店でお客様にお出ししている器は全て、人の手によって作られたのものか骨董のものですので、機械で大量生産されたものと違い、割れたり欠けたりしても、お金さえ払えば同じものがまたすぐに買えるという訳にはいきません。
「そこに物語がある」ものに惹かれる主人は、選ぶ器にも同じ思いを抱き、「そこに物語がある」器であるがゆえに感じる奥の深さを大切にして使っています。

私たち自身の不注意により割れたり欠けたりしてしまった焼きものの器は、職人さんにお願いして「金継ぎ」という器の修理をしていただきます。
隆兵そばの料理を盛る竹籠や盛りそばの笊(ざる)を作ってくださった竹職人さんとのご縁で知り合った、まだ若き長屋未歩さん。
美しくがたつきのないように、ただ直したのではなく、直したことによりさらに愛着がでるように、という思いで器に向かってくださっています。
金継ぎには、景色を再び楽しめる、直したことで新たに生まれる楽しさがあるとおっしゃっていました。

漆を接着剤にして焼きものを繕った部分に、金を装飾して修理します。漆は中国産のものも出回っていますが、やはり国産のものの方が長持ちするそうです。
長屋さんは、これからも技術を磨き、「金継ぎ」だけではなく漆に顔料を混ぜて器の色に合わせて修理する「共直し」もやっていきたいとおっしゃっていました。